IPoE固定IPオプションのメリットとは?PPPoE版との違いを解説
更新日:2024.8.29
本記事では、IPoEとPPPoEの違い、法人の光回線契約に欠かせない固定IPアドレスオプションについて詳しく解説します。
IPoEとPPPoEの違い
ここでIPoEとPPPoEの違いについて詳しく解説します。
IPoEとは新しい接続方式
IPoEはIPv6接続から利用できるようになった新しい接続方式です。
IPv6とは次世代のインターネット接続方法で、ネイティブ方式とも呼ばれています。IPoEは、従来のPPPoE方式のように網終端装置を経由せず、直接インターネットに接続するため、通信のボトルネックが起きにくいのが特徴です。高速通信が安定して利用できるので、近年IPoE方式に対応している光回線も増えてきました。
しかし、IPoE方式を利用するには、IPv6接続できる光回線を契約する必要があります。また、現在のWEBサイトはIPv4のサイトが主流のため、IPv6からIPv4に変換する技術が必要なのも注意点です。
PPPoEとは従来の接続方式
従来の接続方式であるPPPoE方式とは、電話回線網を利用していた頃から存在する、インターネット接続方式です。
PPPoEは、インターネットに接続する際、網終端装置を経由して接続します。必ず網終端装置を経由しなければならないためIPoE接続よりも通信速度が遅いデメリットも。また、回線が混雑すると速度低下以外にも、接続が不安定になり、インターネットにつながらないと感じるケースもあります。
しかし、主流のIPv4に対応している接続方式のため、PPPoE接続であれば基本的にWEBサイトがすべて閲覧できるメリットがあります。
法人はIPの固定化が必要?
インターネットに接続する際、接続方式と共に重要なのがIPアドレスです。前述した通り、IPアドレスはインターネット上の住所の役割がありますが、一般的には接続するたびにアドレスが変更されます。
接続するたびにIPアドレスが変わってしまうと、外部から通信する際に、アクセス先が定まらないため、接続できなくなる問題もあります。ここからは法人が固定IPアドレスを導入するメリットについて解説します。
そもそも固定IPとは
IPアドレスは2つのタイプに分かれていて、接続するたびにアドレスが変化する動的IPアドレスと固定(静的)IPアドレスがあります。
IPアドレスが変化する動的IPアドレスは、普段のWEBサイト閲覧やデータの送受信では特に問題ありません。しかし、外部から参照するようなWEBサイトや社内システムにアクセスする際、IPアドレスが変化するとアクセスできなくなります。
一方、固定(静的)IPアドレスは、一度設定すればIPアドレスが変わらないため、いつでも外部からアクセス可能です。また、固定IPアドレスであれば、通信内容が暗号化される高度なVPN接続が利用できるため、セキュリティ強化にも役立ちます。
外出先からのファイル閲覧や、リモートワークの導入など、固定IPアドレスの利用はビジネスを行ううえで重要といえるでしょう。
固定IPアドレスのメリット
固定IPアドレスを導入した際、セキュリティ強化や社外からのファイルアクセスなど、ビジネス活用において利便性が高くなります。
固定IPアドレスを導入する主なメリットは下記の通りです。
● 高度なVPNが利用できる
● 社外からデータにアクセスできる
● 指定IPアドレス以外からのアクセス制限
● IoT機器が導入できる
固定IPアドレスの大きなメリットは、VPN接続を利用して社外から安全にアクセスできることでしょう。VPN接続以外にも、特定のIPアドレス以外からのアクセスをブロックし、不正アクセスのリスクを軽減できるのもメリットです。
また、近年はネットワークカメラなど、監視カメラよりもデータ管理がしやすいIoT機器の活用が注目されています。監視カメラの取得データを遠隔で確認したり、照明や空調などを外部から操作したりと、IoTの活用が広まっています。
IPoE接続の固定IPサービスを契約するには?
IPoE接続を固定IPサービスとして利用するには、対応しているプロバイダーを契約する必要があります。しかし、現状IPoEの固定IPサービスを提供しているプロバイダーは多くありません。
ここからはIPoE接続の固定IPサービスを契約する方法について紹介します。
IPoEに対応した固定IPサービスはまだ少ない
IPoEに対応した固定IPサービスに対応しているプロバイダーはあるものの、現状契約できるプロバイダーは少ないです。IPoEは安定した高速通信ができる一方、IPoEに対応したルーターが高額で種類も少ないため、直近で固定IPサービスを提供しているプロバイダーは多くありません。
@nifty光からIPoE固定IPオプションが登場
2024年8月21日(水)より、@nifty光からIPoE固定IPオプションをリリースしました。
@nifty光のIPoE固定IPオプションの概要は以下の通りです。
初期費用(税込) | 5,500円 |
月額料金(税込) | 3,245円 |
ポート数 | 65,535ポート |
最大通信速度 | 最大10Gbps |
利用可能な回線 | @nifty光/@nifty光10G/@nifty光 with フレッツ/@nifty光 プロバイダーコース/@nifty光 プロバイダーコースv6高速10ギガプラン/@nifty with ドコモ光/Bフレッツコース/Bフレッツスペシャルコース |
現在ご提供しているPPPoEの固定IPオプションよりも、さらに高速通信が安定するため、大容量のデータをやりとりする場合も安心です。
また、これまで対応していなかったフレッツ光クロス、光ネクストに対応し、通信速度も最大10Gbpsに。混雑しやすい時間帯やエリアでも、安定して高速通信が利用できるでしょう。
IPoE版固定オプションとPPPoE版固定オプションの違い
@nifty光が提供中のPPPoE版固定IPオプションと、IPoE版固定IPオプションの違いを比較してみました。
IPoE固定IPオプション | PPPoE固定IPオプション | |
料金(税込) | 3,245円 | 2,915円 |
フレッツ光クロス対応(10Gbps) | 対応 | 非対応 |
メリット |
● 安定した高速通信が可能 ● 最大10Gbps ● ポート利用無制限 ● 最短3分でアドレス発行 |
● 対応機器が豊富なため、従来の利用環境・サービスが利用できる |
デメリット | ● 対応機器が少ない | ● 混雑の影響を受けやすい |
従来のPPPoEは、ご契約申し込みいただくとすぐに固定IPサービスが利用できるのがメリットです。すぐに固定IPアドレスへ切り替えられる点や、従来の利用環境やサービスで利用できます。
新しいIPoE版固定IPオプションでは、最大10Gbpsの高速通信が安定して利用できるのが大きなメリットです。大容量通信を行う企業や安定したリモート環境の導入を検討しているのであれば、IPoE版の固定IPオプションの利用をおすすめします。
高速なIPoEに対応した固定IPサービスなら@nifty
法人の光回線契約には、固定IPアドレスオプションの導入がおすすめです。
VPN接続によるリモートワークの導入や、アクセス制限でセキュリティを向上させるなど、さまざまなメリットがあります。固定IPアドレスを導入する際は、安定した高速通信が実現するIPoE版の固定IPが利用できるサービスが便利です。
@niftyでは、2024年8月21日(水)より、IPoE固定IPオプションをリリースしました。従来のPPPoE版よりも、さらに使い勝手のよくなったIPoE固定IPオプションなら、最大10Gbpsの超高速通信が可能に。回線混雑の影響も受けにくいため、始業時間など、社内で通信量が増える時間帯も安定してインターネットが利用できます。
通信速度が遅いと感じている、社外から自社サーバーにアクセスできる環境が欲しいなどお悩みの担当者さまは、ぜひ導入を検討してみてください。
※2024年8月時点の情報です