定額かけ放題とWi-Fiインカムの違いとは|法人向け格安SIM音声通話サービスのメリットと目的別使い方
更新日:2024.1.4
便利なチャットツールが普及しても、ビジネスに欠かせないコミュニケーション方法が音声通話です。緊急性の高い内容はもちろん、メールで伝えきれないニュアンスも音声通話なら伝わりやすいメリットがあります。
通話というとオフィスの固定電話を思いつく方も多いかも知れませんが、近年はテレワークやフリーアドレスの普及により一人一台の固定電話の利用は減り、スマホを使った音声通話での利用が増加しています。
スマホであれば場所を問わず通話が可能で、台数制限などもありません。
今回は音声通話におすすめの「通話定額プラン」と「Wi-Fiインカム」について紹介します。
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社外とのコミュニケーションが多い場合は「通話定額プラン」
ここでは通話定額プランをおすすめする理由について、メリット、選ぶポイントとともに解説します。
通話定額プランをおすすめする理由
通話定額プランは、社外の取引先と通話が多い企業向けのサービスです。スマホの音声通話料金は「30秒20円」であることが多く、場合によっては通話料金だけで数千円から数万円になってしまう可能性があります。しかし、通話定額プランなら、どれだけ通話しても通話料金は定額なため、通話時間や回数を気にせずに済みます。
音声通話対応SIMの利用は必須ですが、通常の電話と同じように利用できるため、営業など外回りが多い企業におすすめです。ただし、発信よりも着信する方が多い場合は、割高になる可能性もあり、導入時は通話料金や発信頻度を確認しておきましょう。
通話定額プランのメリット
通話定額プランの大きなメリットは、通信費の変動がしにくいことです。ほかにも下記のようなメリットがあります。
- 通信費の節約ができる
- 通話料金を気にせず顧客対応ができる
- テレアポなどの電話営業がしやすくなる
毎月の通話料金に変動がない通話定額プランは、余計なコストがかからずに済みます。通話料金を気にせず丁寧な顧客対応ができ、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。
また、特殊番号を除くすべての固定電話、携帯電話にかけることができ、どれだけかけても定額なため、テレアポなどの電話営業をする際も積極的に活動できます。
通話定額プランを選ぶポイント
通話定額プランはさまざまな事業者が提供していて、自社にあったプランを選ぶにはいくつかのポイントがあります。通話定額プランを選ぶ際は、次の3つのポイントを確認しておきましょう。
- かけ放題の範囲の広さは適切か
- 発信数の制限がないか
- 専用アプリがあるか
通話定額プランといっても「1通話あたり10分間無料」「毎月60分無料」など、定額適用される範囲が異なります。短時間通話が多いのに、毎月60分無料のプランを契約してしまうと割高になる可能性があるため、プラン内容の確認は必要です。
また、通話定額プランを利用するには「0035-45」といった「プレフィックス番号」をつけて発信する必要があります。近頃はプレフィックス番号をつけて発信できるよう専用アプリが用意されているケースが多いです。
過去半年分ぐらいの通話履歴や電話料金を確認した上で、通話定額プラン導入により通話料金が安くなるか検討してみましょう。
社内でのコミュニケーションが多い場合は「Wi-Fiインカム」
ここからは、Wi-Fiインカムのメリットと利用しやすいシチュエーションについてご紹介します。
Wi-Fiインカムとは?
本社と現場、支店間など、社内でのやりとりが多い企業におすすめなのが「Wi-Fiインカム」です。専用のアプリをスマホにインストールして通話する方法で、複数人のグループコミュニケーションもできます。データ通信を利用した音声通話方法のため、音声通話に対応していない安価なデータ専用SIMでも利用できるのも特長です。
Wi-Fiインカムは企業ごとにサービス契約が必要であり、基本的に同一組織内でのコミュニケーションに限られます。しかし、月額定額料金で通話料がかからず、さらに時間の制限もないため、社内での通話コスト削減に繋がります。
また、「Wi-Fi」という名前は付いていますが、通信手段としてはWi-Fiだけではなく携帯回線も利用可能です。専用の端末が必要で、基地局の電波が届く範囲でしか使えないトランシーバーや無線機とは異なり、場所の制約なく利用できます。
関連記事: 組織内コミュニケーションを加速させるWi-Fiインカム
Wi-Fiインカムのメリット
Wi-Fiインカムは通話定額プランにはない、次の大きなメリットが3つあります。- グループ通話ができる
- 時間を気にせず定額で利用できる
- 付加機能が多い
一般的な電話の場合、発信した相手としか通話できませんが、Wi-Fiインカムならアプリを活用している複数人とグループ通話が可能です。本社と支店でミーティングしたり、社内研修に参加したりと相互通話が必要なシーンで便利になります。
Wi-Fiインカムはデータ通信を利用した通話方法であり、どれだけ長く話しても通話料金は発生しません。
また、議事録や報告書作成に便利な文字起こし機能、外国人スタッフの多い職場で役立つ翻訳機能など便利な機能が多いのも特長です。
Wi-Fiインカムを選ぶポイント
自社にWi-Fiインカムを導入する際、確認しておきたいのが使用する端末の選び方です。Wi-Fiインカムには専用の端末を使用する方法と、スマホに専用のアプリから通話する方法の2つあります。それぞれコストや拡張性が異なるため、自社の利用環境に合わせて選ぶとよいでしょう。
Wi-Fiインカム専用の端末は、スマホよりもバッテリーの持ちがよく、OSのアップデートが必要ありません。しかし、専用端末を追加で導入する必要があるため、すでに社用スマホがある場合は専用アプリをインストールするほうがコストを抑えられる可能性があります。
Wi-Fiインカムが向いているシチュエーション
Wi-Fiインカムは複数人でのコミュニケーションに向いているため、下記のような場面で役立ちます。- 介護や医療など、手が空いている人に向けて応援要請をしたい
- 飲食店でホールと厨房でオーダーの確認をしたい
- 部署単位やチーム単位など広範囲への情報周知をしたい
Wi-Fiインカムなら周知や情報共有も一度に行えるため、作業中の状況把握が必要な工場や介護施設などでの利用が向いています。現場から離れている複数の作業員にも瞬時に情報共有が可能であり、一人ひとりに伝える手間がかかりません。
また、伝える情報に差異が発生しにくいので、部署単位で行われる情報共有にも向いています。
「通話定額サービス」と「Wi-Fiインカム」の比較
- 「通話定額サービス」と「Wi-Fiインカム」の比較
通話定額サービス | Wi-Fiインカム | |
---|---|---|
使用する回線 | 音声通話回線 | データ通信回線 |
ご利用方法 | 専用の発信用アプリから発信 または電話番号の頭にプレフィックス番号を付けて発信 |
専用のWi-Fiインカムアプリから通話 |
月額料金の目安 | 完全定額制の場合:1,600円~1,900円 一部定額制の場合:700円~850円 |
サービスや機能により異なるが、基本的なプランは1端末あたり1000円前後 |
通話範囲 | すべての固定電話・携帯電話 ※緊急通報番号やナビダイヤルなど、一部対象外の電話番号あり |
Wi-Fiインカムアプリをインストールした端末を持つ、同一組織内のユーザーのみ |
利用可能SIMタイプ | 音声通話対応SIMのみ | すべてのSIMタイプに対応 |
付加機能 | 特になし | 複数人の同時会話や音声テキスト化、翻訳機能、外部アプリとの連携などの付加機能あり |
おすすめの利用シーン | 社外のお客様との通話が多い営業やサービスエンジニアなど | 社内スタッフ間の通話が多く、複数の拠点を持つ物流会社や小売業、介護事業所など |
通話定額サービスは音声通話回線を使うため、すでに取引先などに連絡先として携帯電話番号を伝えている企業に適しています。今使っている電話番号を変えずに通話料金が定額になるため、手間なくコストが抑えられるでしょう。
Wi-Fiインカムは使用しているスマホに専用のインカムアプリをインストールするだけで、あらゆるSIMタイプで利用できるため通信コストを抑えることができます。ただし、原則として同一組織内のユーザー間のみ通話が可能な点には注意が必要です。
自社の通話スタイルに合わせて、どちらのサービスが適しているのか比較してみてください。
法人向けかけ放題ならNifMoがおすすめ!
NifMoの特徴
ニフティが提供している NifMoは、法人向けサービスも提供しています。2年縛りなどの制限がないので違約金の心配もなく、必要なときに必要なだけ利用できます。また、法人のニーズに合わせた豊富な容量プランをご用意しております。
また、同一契約内であれば部署や用途に合わせてグループを作成し、 データシェアもできます。
関連記事: 法人スマホを格安SIMにするメリットとは?iPhoneでSIMカードを入れ替える方法も解説
10分以内の通話が多いなら「NifMo 10分かけ放題」
NifMoには、10分以内の通話が何回でもかけ放題になる定額プラン「 NifMo 10分かけ放題」を有料オプションとして用意しています。1回の国内通話が10分以内であれば通話料がかからないため、簡潔な確認や報告が多い短時間のビジネスコミニュケーションに最適です。たとえば、1回あたり10分以内の通話を毎月合計で42分以上される方は「 NifMo 10分かけ放題」の利用で通話料金が抑えられるでしょう。
利用方法によっては、 NifMo 10分かけ放題を利用した場合としていない場合で、月額料金が1,000円以上安くなる可能性もあります。
NifMo 10分かけ放題を利用するには、プレフィックス番号をつけて発信するだけです。専用の通話アプリを使用すれば、自動でプレフィックス番号をつけて発信できるため、つけ忘れ防止にも役立ちます。
NifMoを契約するには?
NifMoは契約するSIMによって手続き内容が異なります。音声通話対応SIMとデータ通信専用SIMを契約する際の手順は、下記の通りです。
【音声通話対応SIMの場合】
1. Webまたは郵送からNifMoをお申し込みする
2. 本人確認書類など必要な書類を提出する
3. @nifty法人会員ご契約手続き完了後、SIMおよび端末が発送される
4. 利用開始
【データ通信専用SIMの場合】
1. Webまたは郵送からNifMoをお申し込みする
2. @nifty法人会員ご契約手続き完了後、SIMおよび端末が発送される
3. 利用開始
データ通信専用SIMをお申し込みの場合、5分でお手続きが完了する「 NifMoスマートオーダー」もご利用いただけます。
音声通話対応SIMの場合、申込後に本人確認書類を提出する必要があるため、事前に印鑑登録証明書や名刺、免許証などを用意しておきましょう。
詳しくは「 ご利用の流れ」をご覧ください。
まとめ
今回ご紹介している NifMoは、社内外問わず音声通話でのコミュニケーションの多い企業に向いているMVNOサービスです。社外への短時間通話が多いなら「 NifMo 10分かけ放題」の利用で、毎月の通話料金が削減できるかもしれません。また「 法人シェアプラン」なら、社員ごとに通話時間がバラついていても効率よく通信量をシェアできます。
余った通信量は翌月繰越も可能なので、無駄なく通信コストを抑えられるでしょう。
ぜひ自社に合った音声通話サービスを見つけて、ビジネスコミュニケーションの最適化を図ってください。
※2024年1月時点の情報です